今年が一周忌だった

私は去年おばあちゃんを5月におじいちゃんを7月に亡くして

一周忌だったの

能登半島の先の法事の場所は遠かった

和食みたいな精進料理みたいな甘くもありしょっぱいくもあり曖昧なものを出されて

打ちひしがれて

私はその気分に決着をつけようとして

焼肉屋行くぞーと、宣言した

そして焼肉屋

テレビなんか見ながら

肉を焼いてムシャムシャ食べて

クッパも頼んだ

テレビでは

なんとクッパで食中毒、死者も、なんて、日常的に、アナウンサーが読んでいる

お店の側も、『あ』、と言って、

『注文は受けたけれど、レジの中から外します、サービスです』とか言っていたような気がする。

でも、もうそれどころじゃないでしょう　自分の食べている肉がO-111を含んでいるかもしれない、

もとを正せば牛の糞便が肉についていてそれを生で食べたというおめでたい話なんだ

正直言って、涙目になったけれど、このレベルで食事中止はしなかった。

なぜか放棄しなかった

このお店を信じたいというか、そんな思いで、必死だった

とりあえず食べないと、いろんな意味でまずいと、中身をうすうす悟っていながら食べ続けた

目から涙がずっと流れていた。

私は怖くて怖てしかたなかった

真っ赤な目でクッパを平らげた

どんな時でも完食であった。